木は人間一人が直接扱うことができる素材だ。
鉄やプラスチックは、人が直接扱うのはちょっと大変。
とくにプラスチックというものは、工業製品でしかあり得ないので、人間一人の身ではどうしようも無い。
伐り出し、割り、削り、切り、掘り、曲げ、もちろん燃やすも含めて、
木という材料は、その性質をよく理解することができれば、人一人の技によっていかようにもカタチを変えて、組み合わせて、使うことができる。
木を扱うという体験は、人が食べ物以外に物に働きかけるという体験の基本になるかもしれない。
おそらく、木と同様に、人間一人の身であつかうことができる、もうひとつの材料が、土だと思う。
いずれ土についても書かねばならないが、まずは木についてもう少し基本的な事を整理して、木を扱うというテーマについて思索を深めてみたい。
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