2017-4-14[金]
経営についてのメモ
情報を集めて、現場がしっかり仕事をして、お金の出入りだけ管理していればいわゆる「経営」なんてものは要らない、というような考えかたが通用していた時代があり、そのような組織があった。
例えば永久に劣化しないビルのメンテナンスのような仕事なら、そんなやり方もあるのかもしれないが、実際の建物は劣化するしオーナーもテナントも入れ替わり、やがてはビルそのものが廃棄されるようになる。純粋にメンテナンスだけの仕事を続けるためには、次のビルを探すという余計な事をしなければならない。次のビルは誰かが探してくれるわけではない。街中に新しいビルが毎年立ち続けるような時代はもうこない。
経営者などいなくても、労働者だけで組織をつくって、ルールに従ってまじめに働けば、それだけで雇用も賃金も保証されるような純粋な労働者協業体は、経済社会に変化が無いという、あり得ない前提がなければ存続できない。
近代産業社会以前には賃金労働者という存在は珍しいものだった。ほとんどの人間は、限られた場ではあったが、自営・自活で暮らしていた。
人はたいてい小規模自営の経営者だった。
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