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2012年11月７日。CWニコル・アファンの森財団の主催でアファンの森に隣接する国有林で開催された、馬搬技術の研修会に参加した。
以前から気になっていた、馬搬を目の前で見ることができ、馬と林業、さらには山里の生活まで含めて以前から考えてきたことが、ひとつにまとまった考えとして整理できそうになってきたので、FaceBookの投稿を土台にこのページをつくることにしよう。
ヨーロッパではホースロギングの装置が林業機械展に出品されているという話も聴いていたし、遠野馬搬振興会という会があり馬搬の伝承活動をしていることは知っていましたが、現役の馬方最年少の岩間敬さん（３４歳）の講演と実演にふれて、馬搬は現役の林業技術であることを認識することができました。
８０エンタープライズの八丸夫妻によるナチュラルホースマンシップの講座も、馬と人との関わり方の基本を理解するうえでとても勉強になりました。
馬とはまったく無縁の暮らしをしている私ですが、これは馬で出すしか無いと考えている木があります。所有者さんから単木で買って欲しいという話があった銘木級の木ですが、一本だけのために道を開けたり、重機を持ってきたりすれば採算は合いません。
林業技術者として、出せないから買えないというのはとても残念な気がしていました。所有者さんには「昔なら馬がいたでこんなの簡単に出せただがね。」と言われ、それ以来馬搬が気になっていたのです。
事前に藪刈さえしておけば、岩間さんとサムライキングなら１日で出せるでしょう。
ヨーロッパではホースロギングの装置が林業機械展に出品されているという話も聴いていたし、[[遠野馬搬振興会>https://sites.google.com/site/tonobahan/]]という会があり馬搬の伝承活動をしていることは知っていたが、現役の馬方最年少の岩間敬さん（３４歳）の講演と実演にふれて、馬搬は現役の林業技術であることを確かに認識することができた。
ほんの５０年前まで全国であたりまえに行われていた馬搬ですが、いまでも仕事としてやっているのは遠野など東北地方のごく一部で、現役馬方は５人程度ということですから、ほぼ絶滅した技術と言える状態です。しかしドイツ、英国、をはじめヨーロッパ各地では現役技術であり馬具の改良がいまでも行われています。ホースロギングの専門誌があり、国際競技会が開催され、近年では若者の従事者が増える傾向にあるそうです。ドイツの素材生産の２％は馬搬だとか。
なんと言っても、低コスト低環境負荷の搬出技術であり、生産力は低いが、条件さえ合えば日本でも復興可能だと思います。
８０エンタープライズの八丸夫妻によるナチュラルホースマンシップの講座も、馬と人との関わり方の基本を理解するうえでとても有意義だった。
遠野では、石（=0.278m3）７００円で請負って、条件によるが一日２０石くらい出せるそうですから、兼業農家の稼ぎ仕事としては悪くありません。
馬とはまったく無縁の暮らしをしている私が、これは馬で出すしか無いと考えている木がある。所有者さんから単木で買って欲しいという話があった銘木級の木、しかし一本だけのために道を開けたり、重機を持ってきたりすれば採算は合わない。
なんと言っても目の前で馬と人が材木を運び出す姿は、美しく静かで感動的でした。伐り出していたスギ林が状態が悪く、材があまりよくないモノだったので、林業的にはまことに残念な状態なのですが、馬方と馬とが呼吸をあわせながらいっしょに働いている情景は、日々収支計算に追われている林業事業体の世界とは別世界のようでした。
林業技術者として、出せないから買えないというのはとても情けない。所有者さんには「昔なら馬がいたでこんなの簡単に出せただがね。」と言われ、それ以来馬搬が気になっていた。
たしかに、現状の企業的林業にただちに取り入れるのは難しい面があります。維持費がどのくらいかかるのか、年間何日仕事ができるのかなどよくわかりません。また馬を維持していくための社会的インフラも必要でしょう。
事前に藪刈さえしておけば、岩間さんとサムライキングなら１日で出せる。あの材なら２日かけて出してもいいかもしれない。
しかし、馬を巡るいわゆる馬事文化の再生とともに、いずれ一定のシェアを持った林業技術として、農林兼業の自伐的林業の世界では見直される可能性は充分あると思いました。
ほんの５０年前まで全国であたりまえに行われていた馬搬だが、いまでも仕事としてやっている人がいるとは驚きだった。遠野など東北地方のごく一部で、現役馬方は５人もいるというのだ。ほぼ絶滅した技術と言える状態だが、完全に絶えたわけではなかったのだ。
今回の研修で最も印象に残ったのは、林産労働のあり方への根源的な問いかけでした。
馬搬とは機械を使うように馬を使うわけではありません。馬と人間の、親密な信頼関係と明確な目的意識に基づく共働作業だということでした。
ドイツ、英国、をはじめヨーロッパ各地では馬搬は現役技術であり、ホースロギングの専門誌があり、国際競技会が開催され、近年では若者の従事者が増える傾向にあるという。ドイツの素材生産の２％は馬搬だとか。これは裏をとりたい情報だ。
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なんと言っても、低コスト低環境負荷の搬出技術であり、生産力は低いが、条件さえ合えば日本でも実用可能な現役技術なのだ。
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遠野では、石（=0.278m3）７００円で請負って、条件によるが一日２０石くらい出せるというから、兼業農家の稼ぎ仕事としては悪くない。
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なんと言っても目の前で馬と人が材木を運び出す姿は、美しく静かで感動的だ。馬方と馬とが呼吸をあわせながらいっしょに働いている情景は、あるべき山仕事の見本を見たような気がしたものだ。
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たしかに、現状の企業的林業にただちに取り入れるのは難しい面がある。維持費がどのくらいかかるのか、年間何日仕事ができるのかなどよくわからない。そもそも馬のいる暮らしというものがどんなものなのかイメージできない。
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しかし、馬を巡るいわゆる馬事文化の再生などと言わずとも。一定のシェアを持った林業技術として、農林兼業の自伐的林業の世界では見直される可能性は充分あるのではなだろうか。
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それだけではない、馬とともに働くということには、労働のあり方への根源的な問いが含まれている。
馬搬とは機械を使うように馬を使うわけではない。馬と人間の、親密な信頼関係と明確な目的意識に基づく共働作業なのだ。
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群れる動物としての人と馬
