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    *&date(Y-n-j[lL],2017/2/8);
    https://www.facebook.com/yunikayama/posts/10212168077386991
    [CR]
    林業や木材の事を研究しようとしたら、とりあえず生態系や人間社会についての研究とつながらなければ、面白みが無いし、成果を活かしにくいと思う。
    カラマツを植えるということは、ほぼ確実にいままでカラマツの居なかった森林にカラマツを連れてくるということ。そうするとカラマツと共生する生物と競争する生物が、一斉に動き始める。
    ところが、林業やってる人は「雑草木を刈りはらわないとカラマツ林が成立しない」くらいの事しか考えない。そこで植付密度をどのくらいにしたら、下刈回数がどのくらいで済むのか、という事を研究する。低コスト造林も良いけれど、カラマツが森林にもたらす価値を生態学的に評価している人がどのくらいいるのか。(私は除伐で収益が得られるというモデルを考えている。)
    カラマツは生育初期の15年~20年くらい(本当は年数でじゃなくてカラマツ自身の何か生理的な事情がありそうだけど)は、材のネジレが強い。そこで若い頃はあまり太らないようにして、成熟材ができる頃からはどんどん太らせれば、使いやすい材が採れる。でも使いやすいかどうかというのは、使う人が決めることで、カラマツでは無いし林業家でもない。
    ネジレとか脂はカラマツにとっては何らかの意味があるわけだし、使う側にとっても意味がある。
    (例えば杭丸太を使う人にとっては繊維がネジレていることはメリットかもしれない・・誰か調べてないか?)
    木材の事を考えていると、良いものがたくさん出来ればということばかり求めてしまうけれど、使う人にとっては、何が良いものなのか、どんなものがどのくらい要るのか、あまり考えない。
    例えばカラマツ材が美しいと言うけれど、スギもヒノキも、もちろん美しい。カラマツ材の美しさを活かすためには、乾燥技術だけでなくてデザインも重要だ。それもスギやヒノキとは違うデザイン。カラマツ材の利用の歴史は浅いから伝統の中からは良いモデルは見つからないかもしれない。
    よくカラマツ林は美しいと言われるけれど、林内に入って美しいカラマツ林なんてほとんど無い。どうしたら林内も美しい、仕事をしても散歩をしても楽しいカラマツ林ができるのか(そういうカラマツ林は実在している)研究してみたい人もいるはず。
    そんな感じで、林学や木材学だけでなくて、とりあえず隣接するあらゆる領域、そして思いもつかない離れたところまで、いろいろひっくるめて、カラマツ学を(もっと言えば森林木材学なんだが)妄想してみたら、面白くなってきた。
    公的予算はつかなそうだけど、民間のスポンサーとかクラウドファンディング、もちろん趣味なんだから手弁当が基本だけれど。
    そうとうディープに楽しくいろいろやってようやく、カラマツを直接食べられない人間がカラマツで食っていくという夢が実現できるかもしれない。
    

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