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*&date(Y-n-j[lL],2023/1/13); 人には必ず産みの親がいる、それは母と父という両性のペアで、その母と父にも当然また親がいる。 そんな代々を遡る先は無限ではなく、地球生命の誕生、いまの学説ではおよそ38憶年前にはじまる有限の連鎖があるのみ。 しかし名前のある人としてたどれる先はそれほど古いことはない。 私の場合で言えば、母方は幕末、父方は明治までのことひしかわからない。 [CR] 母方は幕臣だったから武士の家柄だが幕府滅亡に殉じ、明治以降は官職を離れいまも一族に公務員はいない。 父方は農民の出だが祖父は明治中期になぜか私生児として生まれ救貧事業で救われてのち研究者・実業家となった。 それぞれ祖父の代には事業家としてそこそこの私財もあったようだがその後全て失われ、 いま私のもとには財産と呼べるものはまったく伝わることなく、文字通りに我一身を超える何も所有していない。 [CR] 財産などというものは水物で、そのときの情勢で増えたり減ったりするものだが、血筋というのは身体に染み込んでいるから、その影響からは逃れることができない。 それは家柄などではなく、もっと素朴で根源的な人柄として、遺伝した何かと育った環境によって伝えられた何か、ある種の文化であったり、気質であったり、そういうものを私もまた引き継いでいる。 [CR] 私自身がいまだに解決しきらない、アンビバレントな気質とか体質というものの、それなりの根拠になる情報、特に父方の祖父の出自をめぐる断片的な情報が、散逸したのちに再度収集されるような出来事があって、ようやくひとつの道筋が見えてきた。 [CR] なにゆえに、両極端な性格を自ら感じながらも、まるで臨死体験者が語るように天井ちかくから眺めるような他人事的な感覚をもって生きてきたのか。 [CR] そんなあやふやで曖昧な生をそろそろ解決して、自らの素の有り様に還ることができるような気がしてきた。 [CR] もうカッコつけるとしごろでもないし。周囲の目を気にすることも、過去や未来に何か思い図るでもなく、いまここの在り方として、この身をもって表現するなにか。 [CR] そんな表出がもうすぐ明らかになる。
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