2015-2-12[木]

天然更新を基本にした広葉樹施業は、人為と天然の絶妙なバランスが大切です。
決して放置では無いが管理でもない。森林の生き物に人間も混ざって一緒に育つような、微妙な、マニュアル化しづらい施業です。
人が植えなくても木は生えるし、伐らなくても枯れたり倒れたりします。
そこに人為をどこまで加えるか、それが林業技術です。
森林の外で生活する人間が、森林から何かを得たいなら、なんらかの働きかけが必要です。
放置から皆伐まで、計画的でも思いつきでも、あらゆる施業が可能です。
手をかけた分の収益が無ければ続けられません。時間の目盛りが違うので人間一代では解決しません。次の世代により豊かな森林を繫いでゆくことだけは守らなければなりません。
いわゆる「人工林」にしても、樹木が育つのはほとんど樹木自身と森林環境の力で、人間ができることは僅かです。人間は良くも悪くも森林環境の一部です。
簡単な事ではありませんが、いずれはそこへ向かう(じっさいには還る)ところです。

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