組織において、責任を持つ、ないしは責任を負う者は、相応の権限も持つべきであるという議論。

組織の行動の結果について責任は負わければならないが、その意思決定について権限を持たないあるいは制限されるという事はしばしば起こる事態である。

典型的なのは、お飾り名誉職の代表者と実権を持つ者が併存し、実権を持つ者が無責任な行動を取り、結果として組織全体に損害を与えた場合に、型式上であっても任命権者としての責任が問われるという場合。

あるいは、組織の構成員の統制が取れず、勝手気ままな無責任な行動をとり、結果として組織や社会に対して損害を与えた場合に、代表者の管理責任が問われる場合。

責任者に権限をあたえない事は、組織的意思決定が最終的には無責任となりやすい。典型的な例は、先の大戦下における大日本帝国のあり方で、神聖不可侵だった天皇は最終的には責任とらないので、限りなく無責任な戦争遂行が可能になったと言われる例。

しかし、責任を負わないことで、リスクを気にせず自由に決定し行動できるというメリットを活かし、硬直化した組織を活性化するという事もあり得る。

上司が部下に対して「私が最終責任をとるからあなたは自由にやりたい事をやりなさい。」と言うような場合、そこにはお互いの信頼関係がある事が想定されている。

上司と部下に間に信頼関係が無いのに、無責任体制が維持されてしまっている場合。

組織の構成員が対等に責任をわかちあう事が前提としてありながらも、実態として機能していないような場合。

組織が安定的停滞期にある場合、リスクを犯すことを誰もが避けるようになり、最大公約数的な決定が繰り返される事態となりがち。その場合でも、責任と権限が分散されていると、組織を改革したイノベーションが起こりにくい。

草稿なのでこのまま続く

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