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私が荒山雅行さんと出会ったのは1995年の4月のこと。5月の連休明けから仕事を始めた。独立して山仕事創造舎を名乗るのが2000年7月。5年間、従業員というよりは弟子という感覚でお世話になった。

私が荒山林業で学んだのは単に林業という言葉では言い表すことができない。

山仕事の在り方、山の在り方とそこにかかわりる人の在り方、について多様で複雑な思いとともに過ごした5年間だった。

独立せざるを得ないという状況の中で、山の仕事を創るという意味を込め山仕事創造舎という名前で仕事を始めた。そこには、土地から切り離された人間として、山の仕事にどうやってしがみついていくかという必死さがあった。

山(森林)は、日々成長し変化している生き物の集合体だ。いくら切り離されたつもりでいても、すでに私はその一部でしかない。

そこには、喜びと苦悩がある。

2014年5月1日。およそ14年ぶりに、私は荒山林業の現場に復帰した。そこには、恩師である荒山雅行さんの姿は無い。

雪で倒れた木を造材し積み込み製材所に運ぶ。

今日の私にできる荒山林業での仕事はそれだけだった。

たおれた木を運び出す、おそらく山仕事、木材利用の原初の姿がここにある。

あのホオノキは倒れるべくして斃れた。
それは放っておけば森の生き物の力によって土に還る。人はそれを運び出して、木材に変えようとする。

ともかく、私にとっての荒山林業はまさに今日再開した。

密かに祝いたい。

希望と喜び、不安と悩みをもって。

でもここに違和感は無い。

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