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28 (2019-01-03(木) 19:32:39)
#freeze

성미경 ソン・ミギョン(日本語的発音として適切なのか不明)

韓国出身のコントラバス奏者

https://www.facebook.com/mikyung.soung

フランクのヴァイオリンソナタの音源を探していたときに、出会った演奏。

https://www.youtube.com/watch?v=UZjL1d83RGY

その素晴らしいその音楽性に触れて以来、この人の演奏を探しまくっている。

演奏は彼女のyoutubeチャンネルで公開されている。

https://www.youtube.com/channel/UCWNizG0XKnlEzqlM-XChzpg

2018年以降の演奏が際立って素晴らしい。
演奏家の成長過程がわかる貴重な記録。



こんなプライベートの演奏も楽しい

https://www.youtube.com/watch?v=zch_bl4A5uU

練習中。メンデルスゾーンのチェロ・ソナタ2番。まさに音楽の喜び。

https://www.facebook.com/mikyung.soung/posts/1759134290819790

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コントラバスのソリストとして、私が思い浮かべるのは1980年代に何度も来日した、アメリカのゲリー・カーだ。演奏会に何度も行ったしLPも買った。当時の一般的な評価は「神業のコントラバス」というアルバムのサブタイトルに示されるように、コントラバスでこんなスゴイことが出来る!という、ややキワモノ的な扱いだったような気がする。私自身は、カーの演奏とその人柄にふれて、ただスゴイだけでない美しく深い芸術性を感じていた。しかしそれは、あくまでゲリー・カーという演奏家の音楽であり、コントラバスの演奏であって、たとえばシューベルトやブルッフの音楽を聴きたいときに、最初に選ぶLPにはならなかった。

しかし、ミギュンの音楽は、コントラバスの名手という類のものとは一線を画すものだ。
そこには真の音楽の美しさや楽しさが溢れている。

私はフランクのヴァイオリン・ソナタの数ある演奏のなかで、特に好きな演奏のひとつとして、ジャク・ティボーとアルフレッドコルトーの伝説的名盤と並んで、ソン・ミギョンとシン・ジェミンの演奏を躊躇なく選ぶことができる。メンデルスゾーンのチェロソナタなら、イチオシにしても良い。

何よりも、柔軟でかつ、音楽の喜びに溢れた表現力が素晴らしい。表現への情熱、それを聴衆に伝えたいという思いが明確に伝わってくる。彼女の演奏には始めの一音だけで、独自の音楽空間を創り出してしまう魔力がある。もちろん彼女は現代の演奏家として完璧なテクニックを持っているけれど、それはあくまで音楽の下支えであって、あえてテクニックを表現するようなタイプの曲以外では、表現の全面に出すことはない。

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いまのところ、日本語の情報はほとんど無い。英語でも少ない。韓国語の情報をwebで翻訳しながら、わかってきた事をとりあえず記しておく。(調査をすすめて精度を上げていきたい)

1993年生まれ。
父と兄もコントラバス奏者、母はピアニストという音楽一家に生まれる。
10歳から父にコントラバスを学び、12歳でソリストとして演奏会デビュー。

2010年 シュペルガー国際コントラバスコンクール 優勝http://www.spergerwettbewerb.de/index.php/en/archive/2010

韓国内外のオーケストラとの共演。兄のソン・ミンジェとのデュオでの演奏活動などを通じて演奏活動を続けてきた。

韓国芸術総合学校 卒業

ロサンゼルスのColburn SchoolでPeter Lloydに師事。2017年卒業

2017年 ブラデテックコンクール Bradetich Competition 審査員特別賞 
-セミファイナルでの演奏。
--https://www.youtube.com/watch?v=gl7B_2E6eYA
-ファイナルでの演奏。インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=v90f3k55HEw

2018年 上海交響楽団主席コントラバス奏者

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ソン・ミギョンは、ようやく勉強を終えて演奏家として独り立ちしたばかり。
いきなりソリストとして活動するのではなく、まずオーケストラでの仕事を得て着実にキャリアを積み重ねていこうという段階だ。
だが近い将来、彼女は世界を舞台に活動するソリストになることは確実だと思う。
いずれCDも録音するだろうし。レパートリーはさらに広がっていくことだろう。

若い時にコンクールで受賞し名手として注目されたとしても、ソリストとして活動していくことは並大抵のことではなく、それを長きにわたって続けていくことはさらに様々な困難を乗り越えていかなければならない。
彼女の音楽性はそれを可能にできるような気がするし、実現することを心から願ってやまない。

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