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3 (2019-01-13(日) 21:56:52)
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Anton (Antonín, Antoine) Reicha (Rejcha) (26 February 1770 – 28 May 1836) 

https://en.wikipedia.org/wiki/Anton_Reicha

アントニーン・レイハ(アントン・ライヒャ アントワーヌ・ライシャ)はベートーヴェンと同年生まれで友人でもあった作曲家。

ピアニスト、イヴァン・イリッチによる、5枚のアルバムによるライシャ再発見シリーズで、はじめてこの作曲家の作品に触れることができた。

彼の作品はいまでは木管五重奏くらいしか演奏されることが無いが、じつは18世紀末における実験的音楽の挑戦者であり、膨大な作品が出版も演奏もされずに埋もれたままだという。

最近になってパリにある膨大な楽譜が出版されはじめ、再評価がはじまった。

イリッチの解説による、動画が4編が公開されている。
-https://youtu.be/f0hN3aZXd68?fbclid=IwAR2_X15O4Y9U163jMMHnmurBuKZefmgybX22AerNeVzpjMOIguwlOAl95GU

バッハによって完成された対位法をさらに拡張したフーガ技法や、ミニマル・ミュージックや、ポリリズムなど、20世紀の作曲家が取り組むようになった、実験的な作曲手法に若いときから取り組んでいたことの一端が紹介されている。

ライシャは古典派からロマン派へという一般的な音楽史観とは異なり、古典主義とバロックを融合し、数学や幾何学をとりこむ絶対音楽の延長を試みていた。
ただ彼自身は作品の出版や演奏よりも、ひたすら作曲をすすめ、後進を指導することに力をいれていたため、死後、作品はすぐに忘れられてしまう。ヨーロッパではむしろ音楽理論家として作曲法の著作者として名を残すことになった。

ライシャは、パリ音楽院作曲教授としてフランツ・リスト、エクトル・ベルリオーズ、シャルル・グノー、セザール・フランクなどを教えている。

ロマン主義の全盛期をむかえた19世紀において、ベートーヴェンを元祖ロマン派の大作曲家として後世に伝えられたが、純粋な音の組み合わせによる絶対音楽を追求し、いわば、ミニマル・ミュージックの開祖ともなったライシャは埋もれてしまったのだ。

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