2020-7-5[日]

Covid-19以来ソーシャルディスタンスには社会的距離という妙な訳語が広まってしまったけれど、どちらかと言えば社交距離と訳した方が正しいと思う。
ただ現代の日本語では社交という言葉がなじみが薄く、意味も曖昧なので使われないのだろう。
感染予防のためには必要なのは物理的距離なのだが、キスやハグなどがあたりまえな欧米文化の文脈では、Social のほうが、印象付けができると思ったのかもしれない。
*1

距離についてのページはだいぶ以前に書いたものだが、基本的に考えは変わっていない、内容が人間関係の距離に偏っているので、丁寧に考察を深めて加筆したいとは思っている。

人間関係の距離感を調整するのは苦手なので、基本的には人にはあまり近づかないようにしている。話しの用件にかかわらない自分のことも話さないし、相手のことも訊かない。
人間に興味が無いわけではないけれど、どことなく醒めて冷静でとっつきにくい印象を持たれているかもしれない。
相手から何かを引き出したいときに、自分のことを話すというのは、よくある手法だ。むしろ普通の人間関係なのかもしれない。私はそれをしないので、たいていの人は私にも自分の事を語らない。
こうして、大人になってからは、友だちがほとんどいない暮らしを続けてきた。

このスタイルは修正したいと思い始めているけれど、まだ慣れないので、近づきすぎたり離れ過ぎたりの繰り返し。

言葉を使わないほうが良いのかもしれない。

でも、それじゃ人間として面白くない。

言葉があってよかった。

会話が楽しかった。

それだけだったのに。

一瞬かするくらいの接触事故。

保険なんてかけてないから。


*1 social distance は、元はパーソナルスペース論で語られているもののようだ。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9

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