等価交換は実際は存在しない †
全ての交換は等価交換であるという考え方がある経済学の主張になっている。
しかし、現実に等価交換ということはあり得ないと思う。
A=A AはAとしか等価ではない。
A=B は本当はありえない。BがBという固有の名前を持っているということだけ考えても、A=B というのは、約束ごとではありえても、真実ではない。
バケツが100円だというのは、バケツが100円と交換できるという意味であって、バケツの価値が100円だという意味ではない。単に100円払えば買えるという、約束ごとを表示しているだけなのだ。どう考えても、バケツと100円は等価ではない。
この例は、いわゆる交換価値を表しているわけだが、交換価値とは等価だから交換できるというのではなく、そういう約束だから交換できるというだけのことであって、約束が変われば当然「価値」も変わるのだ。
そして、この約束は、一定の関係性のなかで交わされる約束だということも意識しておくべきだ。
もちろんモノには、価値という属性しか無いなんてことはありえない。
バケツには、交換価値と使用価値のほかにも、まだまだ様々な属性がある。
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