公共的事業には失敗が無い。評価は原則として高い事業ばかり。反省が無い。
公共的事業は計画が第一だ。立派な計画でなければ、税金を投じる価値が無い。
しかし結果には誰も責任をとらない。
皆、まじめで誠実で、一生懸命仕事をする。
法律や制度に則って仕事をする。
それがいちばん大切な事だ。
結果よりも過程が、過程を証明できる文書が重要。
正しい過程を通じて行われた事業はそれだけで充分なのだ。
説明責任が常に求められる。
だから、常に立派な業績であるように、演出しなければならない。
計画、実施、実績報告、検査、すべては、特別に優れている必要は無いが、法と制度に即して確実に行われる。
そういう事になっているし、そういう事として評価される。
極端な話、実際には何も変化をもたらさないような、やってもやらなくても良いような事業であっても、整っていれば実施される。
論理的な整合性がいちばん重要なのだ。
もちろん論理は科学だ。
必要に応じて科学は論理を補填する、口実になる。
立派な計画が正規に承認されたのだから、修正はなるべくしない。
まして中止などありえない。
そんな精神の中で私も仕事をしてきた
現場はともかく、経営管理の立場では
海外協力の上総掘りも、補助金林業の山仕事も、
同じ構造に支えられてきたのだ。
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